READMEに大体書いちゃってるけど、Elixirを始めたくなったときに参考になりそうな情報を書いていく。

スペック

  • インタプリタ言語・強い動的型付け言語(型チェックは可能。型チェック参照)
  • 分散処理・並列処理が得意
  • 実行速度はGoより遅いがRubyよりは速い (スクリプト言語ながら他のスクリプト言語より速い)
  • すっごく堅牢。簡単には落ちない。
  • 誕生から10年が経過しており、エコシステムも成熟し始めてるように感じる(主観)

で、結局何ができるの

全てのサーバを用いるシステムの開発が可能。 具体的には、

  • Webサーバー
  • エッジサーバー
  • ゲームサーバー
  • デスクトップアプリケーション(Phoenix使用)
  • モバイルアプリケーション(Phoenix使用)
  • AIを使ったシステムの開発(Pythonの呼び出しが可能)

など

また、Erlang VMはVM上で動作するプログラムの

  • メモリ
  • プロセス
  • 通信

などを管理しており、さながら1つのOSのような働きをしている。 この設計思想はJS/Go/Pythonなどを触っている人にとっては奇異なものに見えるけども、この前提を意識した上でプログラムを書くとうまく書いていける...気がする。

主な文法はRubyに大きく影響を受けており(開発者がRailsコミッターらしい)、Rubyに近い感覚で書くことができる。

def something(name) do
    "Hello #{name}!"
    |> IO.puts
end

#{}は文字列埋め込み(Jsでいう${})、IO.putsは文字を標準出力する。 |>はパイプ演算子と呼ばれていて、戻り値を接続先の関数の第一引数に渡せる(Nimの.演算子に近い)

また、Elixirは動的型付けだけど、イミュータブルなので一度変数に代入された値は変更することが出来ない。

開発で使うツール郡

Mix

MixはElixirのタスクランナー・ビルドツール・パッケージマネージャーを兼ねているツール。 プロジェクトの作成、依存関係の管理、ドキュメントの作成の全てをこのツールで行うことができる。

LSP

ググれば出てくる。Vimで困らなかったので、VSCode使ってる人は困らないのでは。

型チェック

dialyxirと呼ばれるツールで静的型チェックをすることができる。 また、この項目はこの記事とこのを参照して書いている。

まず前提に、この型チェックはGo/Rustなどと同レベルの型安全性を担保するものでは無いという事を頭に入れておいたほうが良さそう。そもそもが動的型付けのため、型チェックによる型安全性の担保は限界がある。(Pythonなんかが良い例)

すでに書いているように、Elixirは動的型付けのため静的型チェックをするには型アノテーションを書く必要がある。Elixirではspecと呼ばれている。

dialyxirの導入

通常のパッケージと同じように導入できる。 パッケージ管理についてはMix事始めを参照。

mix.exsdeps()内のリストに以下を追加する。 {:dialyxir, "~> 1.2"}

このバージョンは時間が経つごとに変化していくので、最新の

specの書き方

ここが詳しい。 Elixirの基本的な型についてはこちら

以前サンプルにしたElixirプログラムにspecを付けてみる。

  @spec something(String.t()) :: atom
  def something(name) do
    "Hello #{name}!"
    |> IO.puts()
  end

主な書き方は@spec 関数名(引数の型) :: 戻り値の型という感じ。

独自の型を書きたい

独自の型を型アノテーションに記述する際、とても冗長になってしまうため@typeを使って書いていくのが良いらしい。

defmodule Person do
  defstruct name: String.t(), age: integer
  @type t :: %Person{name: integer, age: integer}
end

Elixir Schoolでは2つの定義例が出てきているけど、この両者の違いは、

  • @type t(first, last) :: %Examples{first: first, last: last}
  • @type t :: %Examples{first: integer, last: integer}

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